気密住宅 C値 についてお話しさせていただきます。
こんにちは。ハウジングプランナーのクワハラです。
最近では高断熱や気密住宅の相談が増えてきましたが、弊社では数年前から標準仕様の建物の気密精度の確認を年に数回しております。
今回は標準仕様の住まいの気密検査をしましたので、ご紹介させていただきます。
以前もBlogでご紹介させていただきましたが、C値(相当隙間面積)とは、住まいの大きさに対して、どの程度の隙間面積があるかを示した数値です。
平成11年では『エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)』に基づく、次世代省エネ基準では建物の性能規定が都道府県や市町村で地域区分があり、都道府県では北海道はⅠ地域、東京や大阪はⅣ地域などの地域区分を元に下記努力目標の性能規定がありました。
現在はC値に関する基準は撤廃されていますが、
当時は建物の性能規定のQ値(熱損失係数)やC値(相当隙間面積)は
下記基準値が努力目標とされていました。
弊社では江東、江戸川、墨田、葛飾区の4区限定で
施工させていただいておりますので、東京・Ⅳ地域になります。
平成11年基準では努力目標の性能規定が C値 5.0 以下 となっておりました。
高気密仕様の住宅も建てておりますが、
今回は標準仕様のお住まいのC値の計測をさせていただきました。
測定方法は給気口や排気口廻りをテープで塞いでいきます。
写真で分かるようにピンクテープでテーピングさせていただきました。
下記のラッパ状のもので建物の空気を抜いていき、
足元の白い箱の様なものが測定器です。
測定か終わりますと下記シートが出てきます。
C値 = αA ( 総相当隙間面積 ) / S ( 実質延べ床面積 ) になります。
C値 = 94㎠ / 77.51㎡ = 1.212 ≒ 1.2 ㎠/㎡
C値=1.2 ㎠/㎡ となります。
先程の平成11年基準の東京・Ⅳ地域では、性能規定はC値 5.0㎠/㎡以下、
北海道などのⅠ地域でも2.0以下でしたので、
当時の北海道の性能規定より気密が高いことになります。
以前弊社では外断熱の高気密高断熱住宅を造っていましたが、
C値は 0.1 ~0.2㎠/㎡でした。
今では都内で外断熱のデメリットを踏まえ、セルロースファイバーの断熱材を標準仕様とさせていただいておりますが、気密住宅特有の部材を使わずとも標準仕様で良い数値が出せたのではないかと思います。
気密住宅の規定数値は公的に定められていないのですが、
一般的に気密住宅のC値は2.0 ㎠/㎡以下、
高気密住宅のC値は1.0㎠/㎡以下と言われています。
ちなみに感覚的に分かりやすいのが αA ( 総相当隙間面積 )の数値です。
分かりやすくはがきや名刺面積で例えさせていただくと、
通常のはがき面積(縦×横) = 14.8㎝ × 10.0㎝ = 148 ㎠ となります。
名刺面積ですと = 9.9㎝ × 5.5㎝ = 54.45 ㎠
今回の住まいの3階建ての23.4坪の住まいの場合
αA ( 総相当隙間面積 )は 94㎠ でした。
はがき1枚の面積が 148 ㎠ですので、今回の住まいの隙間は
αA (94㎠) / はがき一枚の面積(148 ㎠) = 0.635枚
3階建て23.4坪の住まい全体の隙間が、はがき0.6枚、
もしくは 名刺2枚程度 という事になります。
平成11年基準の努力目標の性能規定で考えると
αA ( 総相当隙間面積 ) = C値 × S ( 実質延べ床面積 )
αA ( 総相当隙間面積 ) = 5.0㎠/㎡ × 77.51㎡ = 387.55 ㎠
はがき2.6枚程度の隙間
名刺7枚程度の隙間という事になりますので、
弊社標準仕様では平成11年基準の住まいからすると
1/4程度の隙間になっていることになります。
法令では24時間換気システムによって2時間に1回、
家全体の空気を入れ替える事が定められています。
各居室に給気口を設け、トイレやお風呂などから換気する計画ですが、
隙間風が多いと計画した給気口から空気が給気されません。
C値を基準に給気口以外の隙間からの給気は下記程度と言われています。
C値=5.0 : 8割隙間風
C値=2.0 : 7割隙間風
C値=1.0 : 5割隙間風
C値=0.5 : 3.4割隙間風
住まいの隙間を減らすことで断熱性が確保され、
冷暖房費や健康リスクも改善が見込めますし、
計画した換気計画で快適性も向上します。
費用対効果で気密や断熱、再エネや蓄電池等、
どこまで何を求めるかになりますので、
気密住宅など気になる方は弊社のInstagramから
是非内覧会予約をしいただければと思います。
今回は最近相談が多くなったC値のお話をさせていただきましたが、
高気密住宅G2仕様の住まい造りも只今着工中です。
今年度の新築住宅の補助金も大きく出ておりますので、
建て替へをご検討の方は、この機会に是非ご相談ください。
ご興味ある方はご連絡いただければと思います。
ではでは
江東、江戸川、隅田、葛飾 注文住宅 |丸山工務店
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http://www.maruyama-koumuten.co.jp/
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